ローカル情報チャンネルでひたちなか市をもっと住みやすいまちにしたい!

ひたちなか市はこのままでいいの? 変化する必要はないの?

 

Y君:僕らの住むひたちなか市は、北関東の太平洋岸に位置し、商工業や農水産業に支えられた人口約15万5千人の比較的新しい地方都市だよね。自然や気候に恵まれているし、近隣のベッドタウン的機能があって、都心や成田、茨城といった空港にも近いから、地理的利便性が高くて、住みやすさの条件が揃ってると言えるね。大型ショッピングタウンや海浜公園、そして港湾施設の整備も進み、今現在は新型コロナウィルスに起因した景気低迷に陥ってはいるけど、地方都市として一定の豊かさを維持しているんだ。

 

Mさん:だけど、我が国の少子高齢化、人口減少、それに伴う景気下振れなどを考えると、1020年後の将来、現在の豊かさや生活の質を保てるとは限らないんじゃない? 課題の見極めと対策を誤れば、衰退とか貧困などの危機が現実化しかねないと思うわ。

 

Mさん:例えば、リタイアして時間的余裕のある高齢者にとって、市内を安心して自由に、望みの場所へ異動できることは最小限の幸せだと思うのだけど、自家用車を前提とした都市構造の現状と公共交通体系の未整備のために、そうした恩恵は将来約束されていないよね。

 

Y君:確かに、多額の補助金に依存するコミュニティバスの運営で当面しのいではいるけど、将来の移動の自由のためには、ICT化の促進、デジタル技術の積極導入によって、市内全域にわたる総合的な路線・情報ネットワークの構築が不可欠だね。

 

Mさん:そうよ。市民の生活に直結する行政、教育、医療、福祉などの分野でもICT化やデジタル化の整備がとても遅れているのが実情よね。

 

Y君:労働人口減少に対する景気浮揚策として、経営効率や生産性の向上、観光振興や収益増などに特段の注力が求められているんだけど、ICT化やデジタル化投資は十分とは言い難い現実があるよね。

 

Mさん:環境問題、大規模災害対策などにおいてもICT整備は欠かせないわ。こうした山積する課題に対して、行政、民間ともにICT化やデジタル化を基礎とする独創的取組みが必要不可欠と思う。とはいえ、その実現までの道のりは険しくて遠いのよね。

 

なぜローカル情報受発信メディアが必要なの?

 

Y君:こうしたICT化やデジタル化という重要課題を解決に導くためには、少し遠回りかもしれないけど、次の2つのアプローチが必要と考えたんだ。

 

  ICT/デジタル化の基盤整備のために、デジタル機器とその利活用法を市民の隅々までの普及を図ること。

  より豊かで住みやすい都市の将来ビジョン形成のために、市民が皆で創り上げていく意識の醸成、市民の願望や知恵の発信、共有できるプロセス/しくみを構築すること。

 

要するに、デジタル技術を駆使し、市民をオンラインでつなぐ地域独自の双方向性情報受発信メディアの導入を提案したいんだ。

 

Mさん:なるほど。身の回りの様々な情報、市内の見どころやイベントのPR、未来像の描写など市民が協同して作り上げる楽しくて面白いメディアなのね。動画は、文字や静止画に比べて情報量が多く、内容を伝えやすいだけでなく、発信者と受信者との感情的つながりを生みやすい特長があると聞いたことがあるわ。この点は、目指す目標に沿っていて、強力な手段になると期待されるよね。

 

Y君:これにより、コミュニティに対する関心、愛着、共同/帰属意識、向上心などを高め、より良いひたちなか市を創造できる足掛かりを構築したいと思う。それと同時に、市民のICTやデジタルに対するリテラシー向上に貢献できると考えてるよ。

 

Mさん:デジタル機器には不慣れな人たちも多いから、使い方教室や個別指導などを幅広く実施することも必要と思うわ。

 

ローカル情報チャンネルができるとこんな嬉しいことがある

 

Y君:動画情報メディアが市内に整備されて、市民が多様な情報を自由に交換できるようになると色々と嬉しいことが期待できるよ。

 

Y君:まず、ネット空間で培われる市民同士のつながり感は、リアル世界での市民交流の活性化につながるでしょう。コロナ禍が神聖化すれば各種イベントが再開されると想定されるけど、より一層の活気が期待されると思うよ。市民の参加意識も高まるし、もっとよくしたいという意欲の高揚をもたらすかもしれないよね。寄付やボランティア・支援活動が促進される可能性があるんじゃないかな。

 

Mさん:市の魅力、価値の向上につながることも期待できるよ。それは地価やブランド価値の増大をもたらすはずだわ。一極集中で人口肥大化する首都圏からの移住促進とか、観光客増加とか、企業移転、起業促進といった好循環が期待できそうよね。

 

Y君:そう、商工業や農水産業の活性化が進むと思うよ。業績が拡大するし、雇用も確保できるはず。

 

Mさん:市の未来像形成に関する意識が高まれば、さっき言っていた市内移動システムなどの改革が促進するんじゃない? 災害時の情報源としても有効なローカルメディアになりそうよね。

 

まとめ

 

Y君:日本人は幸福感や生活満足度が低いと以前から言われるけど、今、新型感染症に起因した生命や経済の危機が加わって、ますます精神的抑圧や不満が高まっているんじゃないかな。そうした機会だからこそ、明るい未来像を描き実行のための一歩を踏み出すべきと思うんだ。”Now or never!”っていう気持ちだ。

 

Mさん:「危機において、強い者、賢い者が生き残るのではない。変化できる者が生き残るのだ。」というダーウィンの名言を思い出したわ。変化するには先見力と実行力が必要だけど、この提案がそのきっかけになることを信じたいよね。

 

 

以上。